子どもが小学校に入学するタイミングで、環境の良い場所に住みたいと思い、家づくりを考え始めました。ちょうどその頃、親が所有していた土地がぴったりだったこともあり、そこに家を建てることにしました。
夫婦ともにプロズジャパンのスタッフとして働いていて、自分たちが建てるならこんな家にしたい!と描いていた夢をもとに、主人がイメージデザインをパースに起こしてくれました。
アンティーク調の風合いとナチュラルな雰囲気を融合させたデザインを意識しました。動線がスムーズになるよう、生活に必要なスペースをすべて1階に集約。リビング、ダイニング、寝室、書斎まで1階に配置することで、暮らしやすさを大切にしました。
また、家の中心に大きな吹き抜けとリビング階段を設けることで、どこにいても家族の気配や声を感じられる、つながりのある空間ができあがりました。
“自然素材で、あたたかみのある空間にしたい”という想いから、床には無垢材、壁には漆喰などの自然素材を採用。床と同じ木材で造り付けのオリジナル家具も製作し、空間全体の統一感も重視しました。築19年を迎えた今、無垢床の色味がとても良い味を出していて、経年変化を楽しめるのが嬉しいポイントです。
廊下や和室はあえて設けず、その分リビングやダイニング、キッチンなど家族が集まる場所を広く確保。玄関からリビング・ダイニングへまっすぐ視線が抜ける吹き抜け空間が、お気に入りのひとつです。南側に設けた庭は、リビングからの景色を楽しめるよう窓の高さを低めに設計。ソファに座ったまま木々や空を眺められ、季節の移ろいを感じながら過ごす時間が心地よいと感じています。
家具や照明は、海外のアンティーク家具をセレクト。年月とともに深みを増すインテリアに囲まれ、「この家と一緒に歳を重ねていくのが楽しみ」と思えるのも魅力のひとつです。また、ダイニングから続くウッドデッキでは、家族で季節ごとにバーベキューや外ごはんを楽しむ時間が、日常の中の特別なひとときになっています。
19年経った今のほうが、よりしっくりと馴染んできたと感じています。子どもの成長とともに家の過ごし方や部屋の使い方も少しずつ変わっていきますが、その変化も楽しみながら、これからも家族でこの住まいを大切に育てていきたいと思います。